日本精神病理学会

Japanese Society of Psychopathology


新着情報


精神病理学とは、心を病む人の体験をていねいに描写し、その背後にある病理のあり方を明らかにしようと試みる学問です。精神医学の基本でもありますし、データを検証しながら発展する近代精神医学を補う役割もあります。精神病理学とは、いわば、形なきものを輪郭づける学問であるわけですから、ややもすれば難解になったり曖昧になったりしがちです。その考察が妥当であるかどうかは、患者を思い浮かべて、その考察が“腑に落ちる”かどうかで量られるものではないでしょうか。私たちは自分の体を持っており、臨床場面ではやはり体をもった患者と向かい合い、そこでつねに何かを感じ取っています。あらゆる精神現象は、身体の下支えがあって成り立っているはずです。精神病理学は、今一度「身体」に目を向けてもよいのではないでしょうか。


日本精神病理学会第44回大会は、テーマを「生きた精神医学を求めて~“こころ”と“からだ”再考」として、「身体」を一つの軸に据えることにしました。特別講演として、多くの著作で独自の身体論を展開されている下掛宝生流ワキ方能楽師の安田登先生をお招きします。また、教育講演では、メルロ=ポンティの身体の哲学を援用しながらわが国で現象学的看護学という分野を切り開かれた西村ユミ先生にご登壇いただきます。大会副会長の村井俊哉先生も、精神病理学という学問領域についての教育講演を行います。


新型コロナ感染がまだまだ落ち着かないため、本大会はやむなくWeb開催としました。ただし、講演やシンポジウムは、感染対策に最大限の配慮をしながらできる限り京都の会場から配信して、現場の熱気を参加される皆さまにお伝えできるように工夫したいと考えています。


世界が大変な時期だからこそ、多くの方にご参加いただき、精神と身体についていっしょに考える機会にしたいと考えています。多くの方々のご参加を心よりお待ちしています。

日本精神病理学会 第44回大会
大会長 野間俊一

開催概要

会 期 |2021年10月22日(金)・23日(土)
     夜話会(症例検討)10月21日(木)
会 場 |京都大学医学部 芝蘭会館・芝蘭会館別館
大会長 |野間俊一(のまこころクリニック)
副大会長|村井俊哉(京都大学)
     深尾憲二朗(帝塚山学院大学)
事務局長|上床輝久(京都大学)
大会テーマ|「生きた精神医学を求めて~“こころ”と“からだ”再考」

特別講演|安田登(能楽師)
教育講演|西村ユミ(東京都立大学)
     村井俊哉(京都大学)
シンポジウム1「精神医学における身体」
シンポジウム2「妄想の定義を問い直す」
特別ワークショップ「木村敏の思想のフランスでの受容と展開」


事前参加登録を開始しました


詳しくは、第44回大会ホームページ「事前参加登録をご覧ください。

事前参加登録期間2021年8月9日(月)~10月21日(木)