日本精神病理学会

Japanese Society of Psychopathology


新着情報

日本精神病理学会 第43回大会のお知らせ

元号が平成から令和に変わり、日本は時代の区切りを迎えました。精神医学の領域で、平成の30年間は、操作的診断が普及した時代でもありました。とはいえ、この診断法に基づく生物学的な研究は行き詰まりを見せていて、これからも精神症状の把握や理解において精神病理学の果たす役割は決して小さくありません。今大会は、過去の研究を振り返るとともに、今後の問題提起をしていきたいと考えています。

特別講演は『中動態の世界』で脚光を浴びた気鋭の哲学者である國分功一郎先生にお願いしました。先生は精神科臨床にもコミットされており、哲学と精神病理との関係を語るうえで最適の人材と言えます。教育講演は自治医科大学名誉教授の加藤敏先生に最近の精神医学のトピックに関して話していただきます。大会長講演では「気分障害の包括的な理解に向けて」というタイトルで、これまでの研究をまとめて発表する予定です。

シンポジウムは、1日目は臨床中心で、うつ病と統合失調症の2つのテーマで行われます。2日目は精神病理学の方法論に焦点を当てて、哲学とラカンの2つのテーマを用意しました。やや盛沢山な印象はありますが、学会員の多様なニーズに応えられればと思います。

宇都宮での開催は、2002年に加藤敏先生が大会長を務められた25回大会以来です。当時は21世紀の入り口でしたが、それから18年たった現在、東京オリンピックという巨大な祭りの後に、宇都宮の地で活発な議論ができれば幸いです。会員多数のご参加をお待ちしております。

日本精神病理学会 第43回大会

大会長 阿部隆明